このように絵金は、フラクタルや鏡像関係を対角線構図と異時同図法のなかへたくみに埋め込み、堅固な構図を構築しているのです。画面が一見錯乱状態にあっても、鑑賞者が錯乱状態に陥らないのは、このような構成構図の卓抜かつ緻密な組み立てによるところが多いように思われます。
だからといって、絵金がこのように考え抜いて、構成構図を決めていったとは思いません。絵金が下絵のための粉本紙に向えば、霊感が天から降るがごとく、地から湧くがごとく自然に構成構図が決まり、右手に握り締めた一本の筆を突き動かしていったことでしょう。<饒舌館長>が分析してみると、上記のようになっているというに過ぎないのです。なぜなら絵金は天才だったからです(!?)
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