確かに円空は天台宗の僧侶であり、山林修行僧であり、遊行僧でした。円空はお坊さんだったんです。円空を修験道と結び付けることも可能ですが、修験道とは役小角えんのおづのを祖と仰ぐ日本仏教の一派(『広辞苑』)なのですから、やはり円空はお坊さんということになります。しかし修験道には、山岳信仰や霊木信仰といったプレ神道の要素が色濃く反映しています。修験道自体が神仏習合的だったんです。
それはともかく、円空は仏像だけでなく神像もたくさん造ったこと、単に造っただけでなく宣託を受けた白山神をはじめ日本の神々を信仰していたこと、それらが仏像に劣らず素晴らしい出来映えを誇っていることを決して無視できません。
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