これを読んで、饒舌館長は『ベルツの日記』(岩波文庫)の一節を思い出しました。黒田清輝に対する木々さんの指摘と、有無通じるところがあるように感じられたからです。
アーウィン・フォン・ベルツはドイツの医師ですが、いわゆるお雇い外人として日本に招かれ、明治9年(1876)はじめて日本の地を踏みました。そして日本人に最新の西欧近代医学を伝え教え、やがて日本近代医学の父とたたえられるようになった我々の大恩人です。
帰国するときに持ち帰った日本美術ベルツ・コレクションがシュツットガルトのリンデン美術館に所蔵されています。絵画だけで2700点ほど、これに工芸作品が加わります。
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