今年の「饒舌館長」は大好きな服部南郭の春の詩から始まり、そのあと夏の詩を紹介しましたので、続いて秋の詩をエントリーすることにしましょう。もちろんすべてマイ戯訳――漢詩なんだから、もうチョット格調高くやってくれという声も聞こえてきますが(笑) みんな出典は岩波書店の『江戸詩人選集』3<服部南郭・祇園南海>です。まずは「秋夜の吟」から……。
庭のほとりの木の上で 夜中にカラスが鳴いている
ベッドの脇の床[ゆか]にまで 月の光が差し込んで……
秋は悲しく眠られず それが続くは誰がため?
寒さいや増す長き夜 ついに露さえ霜となる
鬢の白さを競うなど 止めよ!! 愁いに沈む人
今宵はすでに半分が 過ぎてしまったことだから
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