三菱一号館美術館「パリ♡グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展」(2018年1月8日まで)
「19世紀末パリ、猫も杓子も踊り子も、みんな版画に恋をした」――カタログに巻かれた腰巻のすばらしいキャッチコピーです。みなさんよくご存知のように、三菱一号館美術館コレクションの中核に、版画やポスター、挿絵本など、19世紀にブームとなったグラフィック作品があります。
これらに、オランダ・アムステルダムのファン・ゴッホ美術館コレクションから精選されたグラフィック作品を加えて企画されたのがこの特別展です。館長の高橋明也さんは、このような美術館におけるコレクションの重要性を、詩的表現を交えつつ次ぎのように述べています。
美術館はその収集品を通して存在し、また成長していきます。常設展示にはもちろんのこと、企画展を作り実現するに際しても、その発想の根幹は、そこに大きく依拠するにせよしないにせよ、美術館のコレクションに基づいています。美術館に働く者にとって、収集品は汲めども尽きぬ泉であり、輝く太陽であり、動き続ける心臓なのです。これらなくしては、美術館は単なる展示スペースに過ぎません。
0 件のコメント:
コメントを投稿